なにかひとつを捨てることは


何か一つを捨てることはその捨てたものに対し向き合わなければならないということ。
捨てたものだって捨てられたくて捨てられたわけじゃないかもしれない。

捨てる側というのはいつも捨てられる側の気持ちがわからない。
わからなくて当然だと思う。
捨てた代わりに何かを選んだのだから。
本当に欲しいほうを選べたのだから。
残念ながら捨てられた側に選択の権利というのはないことが多く、捨てられた後は屍のように生きていくしかないのだ。
捨てられたものが立ち直るというのは生半可なことではない。
地獄のような苦しみを抱えながらそれでも生き続けなければいけないのだから。


捨てる側はしばしば捨てられた側に言うことがある。
「大丈夫、星の数ほど人はいるんだから。もっといい人がみつかるよ」
と。

言っておきますがそれは間違いです。

私が思うには、ですが星の数ほど人はいるとしてもその人はその人しかいないんですよ
そうでしょう?
どこを探してもその人はその人だけなんです。
その人はその人しかいないんだよ。
だからきっと地獄なのでしょう。
苦しいのでしょう。


それでも私達は死んだような顔を隠して今日も笑顔で生きるのです

とてもとても、悲しいことですね。